最近メンタルが強いという言葉を、よく耳にするようになりました。
なんとなく「メンタル強い」はいい響きがあるのですが、自分の中で言語化してみたいと思ったので、書きます。
そもそも、メンタルの重要性が増してきたのは、冷戦体制が終わってからくらいのことだと感覚的に思っている。グローバルにモノやヒトが行き来して、インターネットも登場することで、これまでの「なんとなく昨日と同じ生活を送れそう」という世界に変化が生じた。
昨日と同じことをやっても、意味がなくなったり、同じ仕事が続くわけではないとなると、何度も「やり直し」「チャレンジ」が必要になる。そういった背景の元、「メンタル」の必要性が認識されていったということだろう。
さて、「メンタルが強い」を言語化するとどうなるだろうか。
メンタルが強い=自分に生じた負の感情をいかに言い換えてきたかのその人の経験の蓄積、と言えると思う。
だから、スポーツ選手のように極限の状況で、自分の限界や相手との競争をしてきた人は、「メンタルが強い」を身についているのだと思う。おそらく彼ら彼女らは、何度も自分の限界を感じて、その度にそこから何かを学ぼうと、状況を言い換えてきた人たちなのではないだろうか。
生きていたら、本当に色々なことで負の感情が生まれると思う。
そんなときこそ、自分で消化できるまでその状況から学べること、次に活かせることを削り出そうとすること、を面倒くさがらず向き合っていく。
それこそが、「メンタルを強くする」ことだと思うし、その人の人生の歴史に刻まれていくことだと思っている。