「すごい言語化」を読んで、紹介したいと思ったので書評を書きます。
■読む前に学びたいこと:
・これまで知っている言語化と違う方法論を知りたい
・今やっている言語化の練習に一味付け加えたい
■仮説:
・企業コンサル目線の記述が多そう、日常に活かせる視点はあるか
・普段から著者はどういう点に気をつけて日々を送っているか読み取りたい
■内容:
◎言語化の必要性
・ハーバード大学の教授で、「我々は意識を95%くらいは言語化できていない」と主張している人がいる
・そして欧米の教育では、プレゼンやディスカッションが訓練されているので、日本の教育より言語化に関しては良い可能性がある
・つまり、言語化できてない95%を見える状態=言語化すれば、現実はもっと動かしやすくなる
◎価値とは
価値を言語化するフォーマットの例をひとつ。
価値とは、相手に与えることができる変化、差分の量である。
つまり、価値を言語化するには、ビフォー・アフターを提供すること。
がんばったけど、自分ひとりでは解決できなかったものを、提供することが価値である。
自分の提供するもの(コミュニケーションや商品、サービス)は、相手の「なに」をどれくらい変化できるかを言葉にすることが大事
例えばライザップなどは、明確なビフォー・アフターを提示している。そして、体重を10kg単位で落とすことで、自信を満々に人前に出たり、人からの反応が変わるイメージの差分を伝えている。
自分は、「なに」を提供することで、どんな変化を与えれるのかを言葉にしよう。
◎言葉を定義することとは
言葉の定義が曖昧な場合が本当に多い。
言葉の定義=必要条件を揃えることであると、本書では言い換えられている。
例えば、「効率を上げる」や「幸せになりたい」などは、具体的に何を指しているかわからない。だからその状態を達成することができないし、成果も上がらない。
「幸せになりたい」だと、「自分が1日何時間、何をすればいいのか」「夫婦なら、1日1回30分会話することが幸せだと感じるのか」「子供と週に2回遊べるのが幸せなのか」
抽象的でいかにでも解釈できるものは、自分にとっての必要条件を明確にすること。それができていないと、実際に何をすればいいのかが分からず終わってしまう。
では、「コミュニケーションを増やし、組織を活性化する」を定義するとどうなるだろうか?
◎自分の感覚を言語化する
自分の感覚や感情をパッと言葉にするのは、けっこう難しい。
例えば、映画のコメントを求められたときに感情や感覚がうまく言葉にできないことはないだろうか。
自分の感覚を掴むには、日頃から「自分の気持ちが揺れた瞬間」「自分の不安や期待」が生まれたことを言葉にする練習を積む必要がある。
■3つの私的ToDo:
・抽象的な言葉が出てきたら、自分にとっての具体的な必要条件をメモ書きする
・コミュニケーションをするときは、必ず相手に与えられる変化、差分を明確にメモに書く
・毎日、寝る前の15分に、感情の変化した場面をメモ書きする
自分の大事だと思ったことを抜粋しましたが、本書にはさらに気づきが得られる箇所がたくさんあります。言語化に興味がある方、成果をあげたいと思っている方には大変おすすめ書籍です。